はじめに
今日は私のバイブルである「神様のカルテ」についてお話ししたいと思います。
バイブルという言葉は使い慣れていないので少し歯がゆさがありますが、
バイブルと調べると「個人が常に人生の指針として読み返す1冊の本」と出てくるので
1冊ではないのですが間違ってないだろうという気持ちになり使ってみました。
出会い
私が「神様のカルテ」に出会ったきっかけは小学生のころ、嵐の櫻井翔さんで映画化をすると知った時でした。興味本位で本を買い読んでみたところこのあたたかな物語に魅了され映画もしっかり観に行ったのを覚えています。2も観ました。
なぜバイブルとなったのか。※ネタバレを含む
さて、なぜ「神様のカルテ」が私のバイブルとなったのでしょうか。このあたたかな物語は小学生には難しい言葉もたくさん登場します。
例えば、
「慨嘆」・・・気が高ぶるほど嘆いて心配すること
「理路」・・・議論などの筋道
「憮然」・・・意外な成り行きに驚いたり自分の力が及ばなかったりでぼうっとすること
などたくさん難しい言葉が登場しその度に辞書を引きメモを取ったことを思い出します。
なぜこのような難しい言葉が登場するかというと、主人公「栗原一止」の話し方がいささか古風であるからです。なぜ古風なのかというと敬愛する「夏目漱石」の影響であり、「草枕」を愛読しているからだそうです。ちなみに一止に憧れて「草枕」を読んでみようとしたのですが私には難しすぎて途中リタイアしてしまいました笑
そんな小学生には難しいのではと思うこの物語ですがすっかり私の愛読書になっていました。本屋さんでつけてもらった紙のブックカバーがボロボロになるまで読み込みました。
まあ、お風呂場で読んだりもしていたので仕方のないことではあるのですが、そんな片時も離れないような状況で読み続けた本です。
そして月日は流れ大人になってからも読み続けていました。
「神様のカルテ」「神様のカルテ2」「神様のカルテ3」「神様のカルテ0」「神様のカルテ新章」とシリーズも5冊となりました。
好きで一番読み返しているのは「神様のカルテ3」です。本当にもうボロボロです。
一止が新しい先生と出会い新しい価値観、哲学を知り成長していくそんなお話になっています。この一止の成長が感じられるところが1番好きなところなんじゃないかなと、もうここまでたくさん読み返しているとどこが好きなのか分からなくなりそうですが笑
ただ、一番バイブルなのは「神様のカルテ新章」です。こちらのお話では一止は大学病院で働いています。そこでの新たな環境や出会いに揉まれていく姿はなかなか読みごたえがあります。そんな物語の中で1番心に残っている言葉があります。それは、
「義務です。生きることは権利でない。義務です。」
この言葉は衝撃でした。初めて読んだとき雷に打たれたような衝撃を受けたのを今日のことのように覚えています。今まで生きることは権利だなんて思ったことはありませんでしたが、義務とも思ったことはありませんでした。でも、権利より義務のほうがすごくしっくり腑に落ちたのです。この言葉を知ってから生きているのがつらくなるような出来事に直面しても「義務だから」と思い乗り越えてこられました。
これからもこの言葉を胸にいろんなことを乗り越えて行けそうです。
おわりに
さて、長くなりましたが、ぜひみなさんも「神様のカルテ」読んでみてください。
むずかしい言葉や表現はたくさん出てきますが心あたたまる素敵な物語です。
そして、「夏川草介」さんの本はほかにもたくさんありますのでまたご紹介したいと思います。
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